採用情報
どんぐり整骨院 椎名社長インタビュー
「正義」を貫くには、「強さ」が無いといけない、
という少林寺拳法の精神に惹かれた
--世の中にある多くの仕事の中で、この仕事選んだ理由を教えてください。
私は大学の時に少林寺拳法をやっていたんです。少林寺拳法は基本的には護身術で、女性や子供など力のない人でも、力のある人から暴力が降りかかってきそうになった時に、「合理的かつ科学的に相手の力を利用し、いかに制圧し身を守るか」という武道なんですね。少林寺拳法の発祥は嵩山(すうざん)少林寺の仏教なんですけど、そもそも「仏教」が「力が無いと正義を貫けない、正しいことはできない」という教えなんです。お釈迦様とか十二神将、千手観音も色んな武器を持っているのはそういうことなんですよ。
--そうだったんですか!知りませんでした。
自分としては、昔からジャッキーチェンやブルースリーが好きで、単純に憧れから「やってみたい」「強くなりたい」とずっと思っていて、大学生になってから少林寺拳法を始めたんですが、色々教って知れば知るほど「人の体って、こうやると痛いんだ」とか、体の使い方や体の構造がすごく面白くなってきたんです。人を倒すには、人の体を知らなくてはいけないし、痛めた時にはその人を治してあげることも必要、いずれにしても人の体をよく知っていないといけないわけです。武道の世界では「倒す技」と「治す技」が表裏一体で、そういうところにすごく惹かれたんですよね。つまりそれが今の仕事に繋がっている原点です。何よりも「正義を貫くには、強さが無いといけない」という考え方にとても共感します。我々の時代はゴレンジャーとか、ウルトラマンとか、仮面ライダーとか…「正義」と「悪」がはっきりしていて、悪いやつに仇を取りに行くストーリーがほとんどでしたからね。小さい頃そういうのを見て育ってきたからかもしれません。
--学生時代ではどんなことを学びましたか?
大学は全然関係無い工学部だったんです。しかも物理系。研究していたのは車のバンパー材で、事故で衝撃を受けた時など、硬すぎるとバカンとすぐに割れてしまうし、柔らか過ぎるとちゃんと守ってくれずにグニャンと曲がる。その中間の材質として何がいいのか「ある程度は変形し衝撃を吸収しつつ、割れない硬さの素材は何なのか?」というようなことを研究していましたね。
--面白いですね。意外と「人体」と重なる部分がある気がします。
そうなんですよね。人間の体の構造も重力に対してどのように立ち、どのように動くかということはまさに物理学なので。たまたまですが共通する部分がありました。
いかに楽しく働けるようにするかを工夫、
最終的には「やりたいこと」をやりたい。
--大学を卒業した時に一番最初に就いた仕事は何ですか?
実はそれも全く関係ないところで(笑)。ジャッキーチェンから始まって「映画好き」ということもあり、映画館かレンタルビデオショップで働いて、いろんな映画作品に囲まれて生きていきたいと思っていたので初めはそちらの方面に進んだんですよ。
--そっちですか?!
アミューズメント系ですね。他の仕事には全く興味がわかなくて…。それでいろいろ自分で就職先を探して、見つけたのがTSUTAYAを運営している会社と、もう1つは山形に本社があるレンタルビデオショップを展開している会社。その2択で、TSUTAYAは東京にある本社に面接まで行ったんですけど、最終一歩手前で落ちまして、山形の会社に合格したのでそちらへ行くことになったんです。
--そうだったんですか!で、入ってみてどうでしたか?
本当に映画が好きなので、本命はレンタルビデオショップ事業部だったんですが、その会社は当時、郊外型の大型カラオケ店事業も始めたところで、90年代後半でカラオケブームに乗ってそっちの方が急成長していて、ほとんどの社員がカラオケの方に配属されたんです。会社的にも利益率の高いカラオケ事業の方に注力するべきタイミングだったんです。そういうわけで全く関係ないカラオケ屋さんの社員になりました(笑)。
--トホホですね。その会社では具体的にはどんな仕事を任されたんですか?
いわゆる店員です。店舗の営業をやっていました。フロントや厨房を。時遊館です。
--時遊館!料理も提供するし大変なお仕事ですよね。店長だったんですか?
初年度の秋ぐらいから半分店長みたいな感じになってましたね。社員は1〜3人で、あとは十数人のアルバイトを使いながら店を管理運営する仕事をしていました。企画も考えていろんなキャンペーンやイベントをやったり、店の全てをやっていました。
--すごいですね。沢山の若いスタッフを束ねて大きい郊外型の施設を回す。お客様に楽しんでもらうための企画を考えて、チラシなどで周辺に告知したり…。
はい。休みもほとんど無く、めちゃくちゃハードでしたが、めっちゃ楽しく充実していました。アルバイトの士気を上げ、いかに楽しく働けるようにするか工夫したり…。「忙しさをこなすことを楽しむ」みたいな。自分も若かったですし、その時にしかできない貴重な経験をさせてもらったと思っています。
経営の基礎というか、数字の見方もざっくりとおぼえましたので、整骨院で独立した時はその時の経験がすごく生かされましたよ。
そこにはまる3年勤めたんです。1年目はカラオケ事業部で頑張って結果を出したので、2年目はその功績を認められて、レンタルビデオの新店に配属され、念願かなって「やったー!」と喜んで働いていたのも束の間、3年目にまた異動の辞令が出て「また元のカラオケ店に戻ってくれ」と…。それで「多分ここにずっといても、本当にやりたいことはできないな」と思い、転職を考えました。
当時シネコンという1つの映画館に10以上スクリーンがある映画館が出始めの頃だったんですが、マイカルという会社を受けたんです。面接で「どうして転職したいの?」と聞かれ、「映画に関わる仕事がしたくて入社したけど、できそうにないので、できそうな会社に入ってやりたいことをやっていきたい」と話をしたんです。すると、その面接をしてくれた映画館の店長が良い方で「でもそれは実績を認められたからこその異動だったり、立場だったりするんじゃないの?もったいない気がするな」と言われ、僕も「有難いと思っているんですけど、やっぱり、そっちの力をつけていきたい」という話をして終わったんですよね。「結果は後日連絡します」ということで。
そこから、ずっと頭の中でぐるぐる考えて「確かに店長さんが言うとおりだな」と思い、すごく考えた結果、もう少しカラオケで頑張ってみようという答えに辿り着きまして…
--そうなんですか?マイカルの結果を待たずに答えを出してしまったんですか?
はい。待たずにこちらから連絡しました。「申し訳ありません。あのように言って頂き、あの後に色々考えた結果、今の会社でもう少し頑張ってみようと思いました」と。
それで「分かりました。それでいいと思います」と言っていただいて、それは終わりました。
--素直!素直過ぎる!
(笑)で、戻ってもう1年さらに頑張ったんですが…、でもやっぱりやりながら「いつまで、この仕事をやっているんだろう?」と思ってしまって…。
本来であればその会社でさらに結果を出して上層部に行き、会社自体を動かすという道もあったのかもしれないんですが、どうしても、自分の人生として明るい未来をイメージできなかったんです。それでまた考えて「自分のやりたいことを一生やれるようにように独立したい」と悶々と悩んでいた時に、母から「接骨院とかやってみたらどう?」という一言があったんです。
「体ってこうなってるんだ」って
勉強して知識を得ることが面白かった
--なぜお母さんは「接骨院やってみたら?」って言ったんでしょう。
昔、仲の良い友達が空手道場と接骨院をやっていたんですが、昔の接骨院って整形外科が少ない時代だったので、とにかく羽振りが良かったんですよ。当時は保険請求も簡単にできましたし、他の整骨院も整形外科も少ない中で町医者的な存在だったんです。多分そういうのを見ていて、なんとなく「接骨院っていい商売だ」というイメージが母親の中にあったんでしょうね。
僕の中でも「確かに国家資格だし手に職系で一生やっていける。独立もできる。大好きな武道にも通じるものがあるし、いいかもしれない」って思った。で、仕事をしながら専門学校の試験を受けて、もし受かったらこの道で行こうと…。25歳の時です。今でこそ接骨院の学校って仙台市内だけでも4校あって、どこも定員割れしているので申し込めば入れるんですが、当時は2校しかなく、倍率が高くて専門学校に入るのも難しかったんですよね。
--その専門学校は今もあるんですか?
赤門鍼灸柔整専門学校です。そこで学べば学ぶほど興味が湧いて、大好きな少林寺拳法にも結び付き、その時は「お母さん、ありがとう!」って本当に感謝しました(笑)。
とにかく勉強して知識を得るのがとても面白かったです。「体ってこうなってるんだ」って。特に骨や筋肉が面白くて…。毎日「めっちゃ楽しい!」と思いながら貪欲に勉強してどんどん吸収していましたね。
--三度の飯より勉強が楽しい、休み時間なんてなくてもいいという感じですかね。
まさに「快」の状態です。重要な授業は全て録音しました。何十本も。分からなかった部分は復習をして、何度も聞き返したり。そこで3年間学び、卒業試験、国家試験をパスして柔道整復師の資格を取り、卒業してからは1週間だけ休んですぐに働き始めました。
--最初の勤務先は地元の接骨院ですか?
はい。原町にある えちご鍼灸整骨院です。越後先生が師匠でした。
--たくさん就職先はあったと思いますが、どうしてそこを選んだんですか?
10カ所くらい見学させてもらったのですが、その中で越後先生のところが一番僕には患者さんに対応している姿や、院全体の雰囲気が良く、明るくて活気も感じたのと、あとは、そこで取り入れていたカイロプラクティックという、人の骨格を直して、良くしていく技術を見て、「これは面白い」と思って…。接骨院って院長先生がどういう治療法をしているかで全然違うんですよ。いろんな考えでいろんな先生がやっている。その中でカイロプラクティックが自分の中で一番しっくりきたんですよね。
--実際働き始めてどうでしたか?
すごく学ぶところが多くて、患者さんとコミュニケーションをしっかり取った上で体を触って、体がどうなっているかを確かめる。今までは武道家として「どう倒すか」という切り口でしか触っていなかったのが、初めて治療家として人の体に触ることで、全く違った経験ができました。
--スキルを習得するまで、いくつもの壁があったと思うんですが、当時難しいと思ったのはどういったことですか?
今までやってきた学校の勉強は、答えが必ずある。国家試験もそうですし…。でも実際は「ここが痛い」、「こうすると痛い」という、体の痛みや不具合は、「原因はこれだ」という答えが無くて全て自分で仮説と検証を繰り返して、答えを導き出さなくてはいけない。答えが合っていても、効果が出なくては意味がないので、その効果を出すことが最初は全然分からなくて本当に難しかったですね。
--人の身体は百人百通りですもんね。数をこなすしかないですよね。
はい。学校でも習っていないので、判断基準がそもそも無いんです。まずは教わったことをとにかく練習してできるようにする。判断の仕方なども「こういう時はこう」「こうなっているから、こう痛い」いうのを、やりながら学びつつ、先生からだけでなく、休みの日にセミナーに行って学んだり、本などで勉強して練習したりするしかない。
ゴールが無いことを探求できることが
僕にとっては面白さ
--この仕事の面白さや、やりがいは何ですか?
いい意味でゴールが無いことです。そもそも人間の身体って、全て解明されていないですし、不思議なことがいっぱいあって、アプローチ方法も本当にいっぱいある。色々な意味で人が良くなること、その方法を探求できることが僕にとっては面白さですね。
あとは、「痛み」というのは、その人の生活環境や背景など色々なことが関わってきます。体の部分だけではなく、その人の背景にある全体を見て「何で痛いんだろう?」と、こういう現象が起きている原因やその人に何が起きているかを理解し、それを良くするにはどうしたらいいかを考える必要があるんです。そうなると技術力だけじゃなく、人間力みたいなところも磨いていかなければならない…。それこそゴールがありません。それがこの仕事の深いところであり、やりがいでもあります。
--腰痛の8割は原因が分からないとか言われてますもんね。
そういうことも含めて、なぜそうなっているかは、必ずしも構造的なことだけでない原因がある。緊張とか自律神経とかストレスとか。そっちも解決できれば一番いいんですけど、できない場合でも「少しでも和らげるためには、どう接したらいいんだろう」と考えたりするんです。
--椎名院長優しいですねぇ。でも完全にその人の生活に入りこむことはできないわけですからね。手の届く範囲でできるだけのことをしてあげるわけですね。
そうです。それをするためには、技術は最低限必要で、それプラスコミュニケーション。言葉のかけ方や、対応の仕方によって、信頼できるとか、ここに来たら落ちつく、ここに来たら楽しいとか…、そういう場や関係を提供したいと思っています。そんなわけで業務範囲がすごく広いので、まだまだできていないところがたくさんあります。時代の流れによって、そういうことさえも微妙に変化しますし、常に探求していかないといけません。でもそれが楽しさでもあり、この仕事の魅力なんですよね。
--椎名さんの尊敬する人の言葉で心に刻まれている、今でも大切にしている言葉は何ですか?
高杉晋作の辞世の句と言われている「面白き事のなき世を面白く」、でしょうか。「世の中が面白くないことだらけでも、自分次第でいくらでも面白くしていくことができる」、「面白くしていこう」という句です。
健康を提供するには、医療や介護や整体、接骨院、理学療法士さんなど、色々な立ち場で「これが正しい」ということがあると思うんです。大事なのは相手にも「いい」と思っていただき継続してもらうこと。そのためには楽しくないと続かないと僕は思うんです。
というわけで、いかにそういう楽しいコンテンツを作っていけるかが今のテーマですね。
--独立開業当時のことを教えてください。自分で経営をやってみていかがでしたか?大変だったことは無かったですか?
開業する前に、一軒一軒ご近所にご挨拶回りをしましたね。八幡町と角五郎。個人のお宅の玄関でピンポン鳴らして。「〇日に無料で体験会をしますので、ぜひ来てください」って。門前払いのお宅もありましたが、オープン当日は10人以上来てくれて「これからも来るね」って言ってくださる方もいて、いいスタートを切ったと思います。
当時は自分の思い通りに全てやって、思った通り楽しいと思いました。初めは2人体制でやっていましたので忙し過ぎて自分が体を壊して倒れてしまうことがありましたが。
--「思い通りにやる」というのは、同じ接骨院でも、色々とやり方が違うということでしょうか? 勤めていた時にはできなかったことがあったとか…
治療方針はもちろん修行していたところのやり方がベースにはなっているんですが、色々と勉強する中で、自分の中でしっくりくることと、そうじゃないものが出てくるんです。疑心暗鬼のままでは提供できないので、自分の中でしっくりきて、「確かにそうだ」と納得できることをとことん探求していきます。自分で納得していることを提供できることはとても健全ですし嬉しいことです。
相手に伝わらなければ価値が無い
--定期的に研修や勉強をするんですか?
バリバリやっていますよ。コロナ禍になってオンラインセミナーが充実していて、まだまだ勉強し吸収することがいっぱいあります。情報が多過ぎて全然追いつかない程です。勉強する内容は治療技術だけでは無いので。
--ブランディングとかマーケテイングなど経営的なこととかですかね。
はい。そういうことを含めて、勉強しなくてはいけないことが沢山出てくるんです。それに「自分だけが良い知識や技術を持っていればいい」ということではなくて、相手に伝わらなければ価値が無いですし、従業員全員が同じように出来なければ意味がありません。
現在、整骨院3店舗とリラクゼーションのストレッチの店舗が1店舗。今年もう1店舗整骨院をオープンさせるので計5店舗です。スタッフが増えれば、教育システムも体系化して再現性を持たせなければなりません。教育の仕方やマニュアル作りなども、全て勉強です。
--ほとんどの人は学校を終わった時点では実務的には何もできない状態じゃないですか。そういう人も、教育カリキュラムに則って、段階を追って成長していける感じになっているわけですね。
はい、そうです。
--こじんまりと一店舗でやっている先生も多い接骨院業界ですが、椎名さんが若者を積極的に採用し、多店舗展開していく理由を教えてください。
自分が倒れるぐらい、患者さんに頼っていただけるのはとても有難いんですが(笑)、もし倒れたまま復活できなくなってしまったら、患者さんにも従業員にも迷惑をかけてしまいます。なので今まで僕が身につけたものをしっかり教えて、従業員みんなができるようになって、従業員も健全に働きながらその技術を後輩に伝授し、多くの患者さんに安定的に提供できるようにしなければなりません。そうして初めて会社としてのビジョンを実現できるんです。僕は仙台市内どこに住んでいても気軽に利用できる整骨院を目指していますので。
「健康」と「エンターテインメント」を
結び付けて色々提案していきたい
--改めてどんぐり整骨院の理念、つまり存在意義を伝えていただけますか。
「誰もが健康で楽しく暮らせる社会を作る」というのが理念です。
誰でも健康に楽しく。健康なだけでなく、楽しい状態。そういった状態に誰もがなれば社会が良くなります。そういう社会を作るためにどんぐり整骨院はあります。
--理念から解釈すると「健康で楽しく」ということあれば、今はたまたま整骨院ですが、内面的健康も含めると、業種的にも色々広がっていく可能性がありますね。
はい。めっちゃ広げていくつもりです。そういうことも念頭に置いています。
--例えばもともと映画やエンターテインメントが好きじゃないですか?そういうことにも絡んでいきたいとか?
その通りです。事業として成り立つかは、置いておいてですが…。僕はキングコングの西野さんが好きなんですが、あの方は基本的にはお笑い芸人ですけど、あの人にとってお笑いやテレビは人を楽しませて幸せにすることの一つなんです。
ディズニーランドに行って楽しむ、映画を見て感動して楽しむ、いい美術品を見て楽しむ、旅行で楽しむ…。人によっていろんな楽しみ方がある中で、そういうことを枠に囚われずに提供して、せめて人々を笑顔にすることで、引き金を引くタイミングを遅らせようとか、戦争をなくそうとか、そういう世界を目指しているんですよね。
--そうだったんですね
僕はそこに共感していて、通じるところがあるので、例えばすごく良いと思った作品の上映会をするとか、色々やっていきたいと考えているんです。
今はなかなか遠方に旅行もできないので、1時間で行ける面白い場所へ、マイクロツーリズムをしながらウォーキングやヨガ教室や瞑想教室でもいいですし、人によって楽しみ方は様々なので、「健康」と「エンターテインメント」を上手に結び付けて色々と提案していきたいです。
--人として許せない言動、嫌いなタイプを教えてください。
ウソをつくとか、言っていることと、やっていることが違うとか、裏表があるとか、約束を守らないとか、そういうことは許せませんね。つまり人間関係を作る上で大事なことを疎かにする人とは、ちょっと付き合いたくはないなと。そもそもメチャメチャ忙しいので、そういう人と付き合っている時間は無いですし、無駄だと思ってしまいます。
--同感です。時間イコール命ですからね。
ギバーとテイカーという言葉があって、テイカーはもらうだけの人。自分が得すればいいという人と時間を共有することはなるべくしたくないです。
--椎名さん、もしくは椎名さんの会社、どんぐり整骨院に関わった人はどうなりますか?どんぐり整骨院の患者様や従業員が増えると世の中はどうなりますか?
「健康」は、生活や、やりたいことの活力、行動力の源になるので、その人の「人生」が豊かになります。なので、どんぐり整骨院に関わった人たちが増えれば世の中は確実に良くなると思います。
--健康あってこその楽しさですよね。
もっと言うと健康は目的ではないんです。健康は手段で、それがあることで人生が豊かになり、充実することが本来の目的だと思います。健康は人生をよくするための手段。
未来ある子供たちに、本来人間が持っている
「機能」を増やしてあげたい。
--近い将来の具体的な計画を教えてください。
先ほどもお伝えしましたが、仙台市内どこに住んでいてもみんな気軽に入れる整骨院を目指していますので、一つ一つ着実に店舗を増やしていくことです。
--コンビニみたいな感じでしょうか。「近くて便利」的な。
そうです。利用しやすい場所にあるとか、料金も含めてそういうサービスを。まず仙台の商圏内で店舗を展開していきたい。
あとは、今はコロナであまり積極的にはできないんですが、小中学校の子供の体の発育をサポートしていきたいです。中学校では沢山の子が運動部に入るので、体を痛めないように、自分の力を発揮できる体をどのように作ればいいかをサポートしたいと思っています。
今、子供が、外で遊ばなくなり運動不足なのと、インスタント食品が便利になり過ぎて、栄養が不足状態。でも発育はいいので身長だけ伸びる、筋肉が固い状態で無理に運動して、すぐ痛めてしまい、子供の骨折が過去最多で10年前の約3倍と問題になっています。
そうなると部活でせっかく頑張ってきたのに、大事な大会に出られなくて、一生悔いが残ることもある。指導者も「自分の責任なんじゃないか?」となってしまったり、キツくやり過ぎるとケガしてしまって、指導者も落ち込んだり、親御さんとどう接していいか分からない。「本人」、「指導者」、「保護者」がそれぞれジレンマを持ってしまうので、専門家が間に立てば、子供のサポートをしながら結果的にみんなの助けになります。専門家として間に立って、しっかり補う。そういう活動をやっていきたいですね。
まずは体の特徴ってどういう風になっているのか、何が大事なのか、自分の強みと弱みに対してどういう風に対処していけばいいかなどを無料講演を開催していく計画です。
--明るい未来につながる素晴らしい社会貢献活動だと思います!
話は少しズレるかもしれませんが発達障害も近年非常に増えています。こんな話を聞きました。子供が発達障害で、お母さんが学校に呼び出されて、先生に「問題行動が多いです。クラスが乱れます。何とかして下さい。」と言われ、普通の真面目なお母さんは精神科に連れていくわけです。そうすると、脳に作用する薬を処方され毎日飲ませるんです。成長期の子供に。私は危険を感じずにはいられません。
よくないですね。私も発達障害や問題行動を起こす子は、環境だけでなく、脳の発育、神経の発育も含めて、栄養不足からきていると考えています。クスリで症状を抑え込むんじゃなく、不足しているものをしっかり補って本来の「人間」のあるべき機能を増やしてあげるべきだと考えます。未来ある子供ですから。
「運動神経」は子供の頃に発達する神経なんです。子供の時でないと発達しない。まず脳が発達して、次に神経系が発達して、中学生ぐらいになると持久力、心肺系が発達して、高校生ぐらいになると筋肉が発達していく…。人間の体は、どの時期にどこが発達するか決まっているので、小さい時にしっかり体を動かして発達させることが、そもそも考える力を養うことに繋がってくるんです。めっちゃ大事です。
--そういうことを知らない人がいっぱいいますからね。啓蒙活動をして、学校や親御さんやスポーツの指導者に広めないといけないですね。
もちろんです。日本の明るい未来のために精力的にやっていくつもりです。